自然栽培米・有機栽培米専門店 Natural Farming

2025/08/26 11:35

ごはんの悩み100問100答編 13/100
日本お米ばなし vol.64「ごはんのカロリーが高く感じる」

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ごはん=カロリーが高い?という誤解

「ごはんはカロリーが高くて太りやすい」と感じる方は少なくありません。炭水化物=糖質=肥満の原因、といった単純なイメージが広まったことも一因でしょう。
しかし、実際の数値や栄養の特徴を確認すると、ごはんは決して「太る食べ物」ではなく、むしろ毎日の生活に適したエネルギー源であることがわかります。

茶碗1杯は約234kcal

文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』によると、炊飯後の精白米は100gあたり168kcal。茶碗1杯(約150g)に換算すると234kcal程度です。

この数値を他の主食と比べてみると、食パン6枚切り1枚(約60g)が約160kcal、茹でうどん1玉(250g)が約260kcal、茹でスパゲッティ(240g)が約340kcal。

ごはんは特に突出して高いわけではなく、むしろ標準的なエネルギー量だといえます。

脂質が少なく“クリーンな主食”

カロリーだけでなく栄養の中身を見ると、ごはんの特長がより明確になります。ごはん100gあたりの脂質はわずか0.3g前後。エネルギーのほとんどは炭水化物由来で、脂質やたんぱく質に比べ体脂肪として蓄積されにくい性質があります。

つまり、ごはんは「シンプルで余分な脂を含まないクリーンな主食」と言えるのです。

太る原因は“ごはん”ではなく“おかず”

「ごはんを食べると太る」と感じるのは、多くの場合ごはん単体ではなく食べ合わせに問題があります。カレーや丼物、揚げ物など油や塩分の多いおかずと一緒に食べれば、当然ながら総カロリーは増えます。

実際に増えているのは“ごはん”ではなく“副菜や調味料の脂質・糖質”なのです。

血糖値への影響は工夫次第

精白米は消化吸収が早いため、血糖値が上がりやすい点も気にされがちです。しかし、これは食べ方次第で調整可能です。玄米や雑穀を混ぜれば食物繊維が増えて吸収がゆるやかになり、野菜や海藻と一緒に食べればさらに安定します。ごはん自体を悪者にせず、食事全体のバランスを工夫することが大切です。

GI値は血糖値の上がりやすさを示す指標で、白米は食物繊維が少ない精白米であるため、玄米やそばといった低GI食品に比べて血糖値が上がりやすい傾向があります。

・高GI(70以上)::白米、食パン、うどん、ロールパン、ビーフンなど
・中GI(56~69)::玄米、おかゆ、そうめん、そばなど
・低GI(55以下)::全粒粉パン、ライ麦パン、など

炭水化物はエネルギーの主役

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、1日のエネルギーの50〜65%を炭水化物からとることが推奨されています。

極端にごはんを減らす「糖質制限」は、集中力低下や疲労感を招く恐れもあり、必ずしも健康につながるわけではありません。日本人の体と文化に合った主食として、ごはんを適量いただくことは理にかなっているのです。

心も満たす“ごはんの力”

ごはんは栄養源であるだけでなく、文化や心を支える存在でもあります。炊き立ての香りやおにぎりの温もりは、安心感や満足感を与え、余計なおやつを減らす効果さえ期待できます。
健康面だけでなく、生活リズムや食習慣を整える意味でも、ごはんは欠かせない存在です。

「ごはんのカロリーが高く感じる」というのは誤解であり、実際にはパンや麺と同等のエネルギー量で、脂質が少ない点はむしろ強みです。

ごはん自体が太る原因ではなく、食べ方やおかずの選び方次第で健康的にも文化的にも豊かに楽しめます。正しい知識を持てば、ごはんは安心して毎日の食卓を支える存在になるでしょう。

商品ページの「種類」から、白米と玄米を選択できます。
お好きな方を選んでご注文ください。


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引用・出典
文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』
厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2025年版)』
農林水産省「ごはん食のすすめ」関連資料

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