自然栽培米・有機栽培米専門店 Natural Farming

2025/09/23 11:43

日本お米ばなし vol.66 食文化編 「新米を思い切り楽しむ」

秋は、新米の季節。店頭に「新米」が並びはじめると、自然と気持ちが高まりますよね。けれど、「新米だから美味しい」というひと言だけでは、その魅力を語りきれません。実際には、水分量、保存方法、炊き方、さらには食べ方によっても、新米の味わいはぐっと変わります。

今回は、お米の専門家として「新米を思い切り楽しむための提案」をいくつかご紹介します。

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新米の基本

まずは「新米」の定義から。新米とは、その年に収穫され、年内(12月31日まで)に包装・出荷されたお米を指します。つまり、秋に収穫されたお米はおおよそ年内まで「新米」と呼ばれるわけです。

▼日本お米ばなし vol.33 産業編「新米はいつからいつまで?」

一般的に、新米は水分を多く含み、炊きあがりはみずみずしく、香りも格別。普段食べているお米との違いを、五感で感じ取ることができます。

保存方法

せっかくの新米も、保存方法が悪ければすぐに風味が落ちてしまいます。常温保存だと気温や湿度の影響を受けやすいため、冷蔵庫の野菜室で密閉容器に入れるのがおすすめです。

▼日本お米ばなし vol.28 調理編「夏こそ気をつけたいお米の保存方法」

精米後は特に酸化が進みやすいため、2週間以内に食べきれる量をこまめに購入すると、鮮度を保ちながら楽しめます。

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当店の2kgサイズ|チャック袋で保存ができ、冷蔵庫のドアポケットに収まるサイズです。

炊き方を変えてみる

新米を炊くときは、水加減をいつもより5〜10%ほど少なめにすると、粒感が際立ちます。水分を多く含んでいるため、そのままの水量で炊くと柔らかすぎることがあるからです。

また、炊飯前の浸水をしっかり行うことで、ふっくらとした炊きあがりに。炊き上がった後はすぐにしゃもじでほぐして蒸気を逃がし、香りを引き立てましょう。

土鍋で炊くのもおすすめですよ!

▼日本お米ばなし vol.29 調理編「五ツ星お米マイスター直伝!土鍋ごはんの炊き方」

シンプルに味わう

新米の魅力を最大限に楽しむなら、まずはシンプルに。塩むすびはその代表格です。お米の甘みと塩の対比が際立ち、驚くほどの満足感があります。

お米の甘さを引き出す「天然塩」がやはりおすすめです。

また、炊きたてを茶碗によそってそのまま食べること自体が、最高の贅沢です。
おかずは最小限にして、ご飯そのものの香りや甘さをじっくり楽しんでみてください。

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文化を意識して楽しむ

新米を食べるということは、単に旬の食材を味わう以上の意味があります。稲刈りを終えた農家の一年の努力、田んぼを取り巻く自然環境、そして日本の食文化が凝縮されているからです。

例えば、昔から日本では「収穫祭」や「新嘗祭」など、新米を神様にお供えして感謝する習慣がありました。私たちが新米を口にするとき、こうした文化や背景を少し思い出すと、より豊かな体験になるでしょう。

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新米時期について

一般的に、収穫の早い品種や産地ではすでに新米が出回り始めています。
しかし当店では、有機栽培や自然栽培にこだわったお米のみを取り扱っているため、収穫の適期がやや遅めとなります。そのため、新米のご用意は 10月以降 を予定しております。

今年はすでに、当店でもミルキークィーンが新米に切り替わりました。昨年以上に美味しく仕上がっており、「ツヤツヤ・もっちり・あま〜い!」とても美味しいのでおすすめです。

農業をしていると時間の流れや作物の生育、お天気など、焦っても仕方のないことがたくさんあります。
稲の生育に合わせて、つくり手が収穫適期の見極めや収穫後の作業を丁寧にしていることを知り、私たちと一緒に今年のお米をゆっくりとお待ちいただければ嬉しいです。

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